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2016年3月7日
冬の室内は、どうして乾燥するの?
先日、お客様との打ち合わせで、「冬に室内が乾燥するのが、すごく嫌なのだけれど、どうすればいいの?」と聞かれましたので、そもそも、どうして冬の室内は乾燥するのか?を書いてみたいと思います。
ちょっと難しい話になりますが、お付き合いください。
空気中には水蒸気がふくまれています。
どれくらいの水蒸気を含めるかは、温度によって違います。
温度が高いほど、多くの水蒸気を含むことができ、低いほど少ないのです。
下の画像は、とある日の外と内の温湿度計です。
住宅は、建築基準法で0.5回/hの換気をすることが定められています。
どういう意味かというと、2時間で家中の空気がそっくり外の空気と入れ替わるような換気装置を付けなければならないのです。
上の写真の、-4℃湿度60%の空気が室内に入って、24℃に暖められるとどうなるか。
それを見るのが、「空気線図」という表になります。
ちょっと細かいですが…
温度は下の目盛、湿度は斜めの曲線で見ます。
空気に含まれる水蒸気の量は変わらず暖められたとすると、
赤い線のように、-4℃湿度60%(緑マーカーの60)の空気は、24℃で10%の湿度になってしまうのです。
実際、最初の写真では26%の湿度になっていますが、室内で自然発生する湿気が多少あるのでそのくらいまでは上がっています。
でも、日常生活にはつらい湿度ですね。
では、加湿器でバンバン加湿してやればいいかというと、それは危険です。
建物の性能によっては「結露」を発生してしまうからです。
その仕組みも、空気線図で説明することが出来ます。実は、中学校の理科でも習っているんですよ(笑)
長くなるので、また次回説明したいと思います。
↓↓続編はこちらです。
記事「加湿器はどのくらいかけていいの?結露しない湿度の限界とは?」